「フリーター荒れ地を買う」第3話「捨てたモノ、選んだコト」

 引っ越しから始めた実家の池作りも終え、

一気にやりきった感と言うか、燃え尽きた感で

予定が空白のポカ~ンとした最初の夏が始まった。


 実家に戻るに当たり、もちろん定職は失っている。

そしてパニック発作も継続中な故、健康も失っている。


それ以外に、自ら手放したとっても大きなものがあります。。



 引っ越しを決めた頃、精神的に情緒不安定なのも含め、

自分なりに何度も何度も考え事ばかりしてました。


 職を失い、職場の人間関係を失った・・。

当然、職場、立場あっての付き合いだった業者の人にとっても

もう何の力も取引もない自分からすぐに離れていった。

 身体的に外出が厳しく、まして金銭的にも次第に苦しくなり、

行きつけだったいろんな飲食店やお店に次第に足を運べなくなると

そこの従業員からのたわいのない電話も、手のひらを返したように

すぐになくなった・・・。

 仕事上の関係が無くなったとはいえ、何もすべてがすべて

縁が切れてた訳でもないし、業者で仲良くなってた人や、

飲み友達、そして全く今回の事に無関係な人もいる。


「仕事を辞め、体調を壊してる」


そう伝えると、大半が「お大事に・・」程度の社交辞令で、

それ以来向こうから電話がかかってくる事も無くなった。
 

 当時、携帯メモリだけで700件も超え、あれだけ毎日

メールやら携帯電話鳴りっぱなしだった日々。

そんな日々がついこの前だったと思うのが不思議なくらい、

あっという間に付き合いが減っていく中、自問自答の日々。


「地位・名誉・そしてお金・・」


案外世の中、あっけないくらいそれらあっての自分だと思いました。


「走り続けて、いざ周りを見たら1人だった」

「頂上から転げるのあっという間」


などと、たしかに良く言ったものだ。



そんな何とも虚しい思いが募ると、誰を頼り、誰を信じて良いか

自分でもわからないし、不安はピークになりました。


もし、今自分がフッと消えたら、


「一体何人の人が自分の事を本気で心配してくれるだろう・・?」 


そんな追いつめられた感情になり、こちらから誰かに電話したり

連絡を取るのを1カ月ほどやめてました。


 すると、

連絡があったのはほんの数人。。。

すでに精神的に追い詰められている毎日の中で、

その結果は強烈な虚しさを実感するものでした。。

 
 そこから、そのやりとりできる数人も日々失って行ったのは

1話に書いた通り。



 人生において、


「人は時にリセットボタンを押す事が必要になる」


僕はそう思ってます。

それは髪型や服装を変えるような小さなボタンもあれば、

退職や、恋人との別れなど大きなリセットボタンもある。

押したい時もあれば、押さざるを得ない事もあれば、

押したくても押せない時もある。。



 僕の場合、

誰を信用したり頼ったりしていいのかもわからなくなり、

ましてや当時の自分なんか、弱りに弱っていたので、

誰かと接すればその人に嫌な思いをさせたり、

傷付けたりしてしまうんじゃないかってのが怖かった。

その重圧でこれ以上自分が壊れていくのがさらに怖かった。。


そして押したリセットボタンは、


「ありとあらゆる人脈と人間関係を切るボタン」


誰にも話さず、何も伝えず、忽然と姿を消すように引っ越し。

大家さんにも、

もし誰か行き先を訪ねて来ても答えないという念も押した。


 それから一番思い切って取ったもう一つの行動。


「携帯メモリの全消去と携帯の封印」


 どうせ何もかも失って実家に戻るんだから、

いっそこれくらい何もかもゼロにしようと思いました。

それに仕事の辞め際が壮絶な内容だったので、いつ、どこから

また問題が起きて巻き込まれるかと言う不安もありました。

まあ、病気になった原因の根本はその職場ですから^^;。


それらを家族のいる実家にまで引きずりたくなかったですし、

つらい過去を捨てるにはすべて捨てるしかない気がしました。


(心のどこかでそうしたかったのかもしれない・・)



 携帯を捨てても良かったのですが、家族の緊急用のために

持たざるを得なかったので、番号もメアドもすべて変更で封印。



 こうして、

約10年かけて積み上げてきた700人の人間関係。

良し関係も悪し関係も、整理や一部残す事なくすべて消去。

そして相手側からも一切居場所も連絡先もわかりません、


 心機一転するには荒療治と言えば荒療治ですが、

精神疾患で心の支えになる知人・友人が治療の必須という面では

まあ、さらに孤独に追い込む逆効果ですが仕方ない。。。


これで引っ越し日から僕の携帯はかかってくる事も、こちらから

誰かにかける事も無くなりました。。。


 その後も、かといって実家で新しく知人を作ったり、

携帯登録するような人を作ろうという気持ちにもならず、

また、当面はそうしないように自分で自分に言い聞かせてました。


闘病中の自分の心や身体にその自信がなかったですし、

本音を言えば、「また同じ事を繰り返すんじゃ…」というのが

正直な気持ちだったかもしれません。


 そんなこんなで、、、

社会的・人間関係的な部分を、一切遮断した生活が始まる。。



ちなみに・・・

そこまで一瞬で引っ越しと携帯解除をしてしまったので、

あちらでは「死亡説」が流れてた事をその後知りました。。。

まあ、たしかに「社会的には一度死んだ」ってのは、

まんざら間違ってませんけどね・・・^^;。


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この記事へのコメント

2011年11月29日 13:17
このお話の内容…、まるである日の自分の事のように感じながら読ませていただきました。
 大学院工学修士まで出て一流企業に就職し、色々な事情で地位も名誉も…、学歴もすべて封印し、そして失職者となり…、その人生の絶望感…
再起は、毎日、堤防を走りジョギング無心になるところから始まったのを覚えています。
 今、こうして全力投球で生きていけることに感謝しなければなりません。
えみ
2011年11月30日 00:09
大変な人生送られたんですね 私も 少し心の病ぎみです 趣味で農業して 土いじりしてた時が とてもしあわせで 思い出して ブログ見てたら 見つけました
どうか 生き生きと 命耀かせて頑張って下さい
こばじろう
2011年11月30日 18:24
>GAKUさん
ジョギングの気持ちわかります^^。
僕も無性に走りたくなる時が今でもありますよ。

僕はまだ全力投球出来ない状態ですが、少しずつそれに向かって行こうと思います^^v
こばじろう
2011年11月30日 18:32
>えみさん
ご訪問&応援ありがとうございます。

「野菜作り」というよりも、「土いじり」というのが非常に共感できます。
普段目に嫌でも飛び込んでくるモノより、誰も見向きもしないような土を見つめるような経験は、時に自分が今まで見て見ぬふりをしてた別世界を感じる
事もあるかと思います。

心の病と農業と、なんとも変な組み合わせで記事を書いておりますが、またいつでもコメント頂けたら幸いです。
えみ
2011年12月02日 16:25
お返事うれしかったです(^^) 私も 近々 また農業復活しようと思ってるところです 私 実は 奄美大島に住んでいるんですが 収穫前になって 台風にあい また豪雨災害にあい 挫折してました
仕事は スナックのママしてます
こんな組合せも 珍しいかもですね(笑)
お手本にしながら やっていけたらと なんだか 目標が出来たようで 嬉しく思います ブログ 楽しみにしております(^o^)/~~